就業規則の作成

   労働基準法では、パートタイマーを含め常時10人以上の従業員を使用する事業所は就業規則を作成し労働基準監督署に届け出ることを義務付けています。

 

  ・就業規則の役割

  ・就業規則作成のポイント

  

就業規則の役割
   

  

職場では、大勢の人が規律に従って働いています。労働時間や賃金などの労働条件や服務規律などの規律の理解が事業主と労働者の間で食い違いがあれば、どうでしょう?

いろいろなトラブルが発生してしまいます。

それを未然に防ぐため、そして、労働条件などを明確化し、安心して働ける職場を作るためには

就業規則を作成し、従業員に周知することが欠かせません。

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就業規則作成のポイント
 

POINT1 就業規則の記載事項は労働基準法89条に具体的に定められています。

 絶対的必要記載事項(必ず記載しなければならない事項)

   

1. 労働時間関係 ・・・ 始業および終業の時刻、休憩時間、休日、休暇など

    @

労働時間の始業と、終業の時刻を特定します。

法定労働時間は原則1日8時間、1週40時間です。(例外的に常時使用する労働者が10人未満の商業、映画、演劇業、保険衛生業、接客娯楽業では週44時間とする特例措置があります。)

    A 一ヶ月単位、一年単位などの変形労働時間制を採用する場合は就業規則の記載が必要です。
    B 休日の日数、与え方、休日の振り替え、代休について具体的に記載することが必要です。
    C 年次有給休暇、産前産後休暇、生理休暇、「育児、介護休業法」で定める休暇、「男女雇用機会均等法」で定める通院休暇などがあります。年次有給休暇以外の休暇については、賃金を支払うか否かの定めも必要です。
    2.賃金関係 ・・・ 賃金の決定、計算および支払いの方法、賃金の締切りおよび支払日並びに昇給に関する事項
    @ 労働の対価として支払われるものはすべて賃金に該当します。 基本給や○○手当てなど、支給条件が明白なものはすべて記載します。
    A

賃金の支払い基準や、割増賃金の割増率や、計算式、端数処理などを記載します。

    B 賃金の支払い方法について記載します。
      賃金の支払いの五原則
      1

通貨払いの原則 

賃金は現金で支払わなければなりません。小切手や現物で支払うには労働協約の定めが必要になります。

労働者の同意を得た場合は、労働者が指定する銀行などの金融機関に振り込むことができます。

      2

直接払いの原則 

賃金は直接労働者本人に支払わなければなりません。

例外的に本人の支配下にある子供や妻が使者として受領することは可能。

      3

全額払いの原則 

賃金は全額を支払う必要があります。

法令で定められた税金や社会保険料などは、使用者が源泉控除義務があるので、控除するのは適法です。

控除協定を結んだ項目については、控除可能。

      4

毎月払いの原則 

賃金は毎月1回以上払わなければなりません。

賞与や臨時の賃金はこの限りではありません。

      5

一定期日払いの原則

賃金は毎月一定期日に支払わなければなりません。 月末、15日、など期日が特定されなければいけません。

    C 昇給に関する事項について記載します。
   

3.退職関係 ・・・ 退職の事由(解雇を含む)とその手続き等について

     

退職に関する事項として「解雇の事由」を記載しなければりません。

また、解雇を予告された日から退職の日までの間においても、解雇の理由についての証明書を請求された場合は、遅滞なく証明書を交付しなければなりません。

   相対的必要記載事項(制度を設ける場合就業規則に記載すべき事項)
    1. 退職金制度がある場合
     

適用者の範囲、退職金額の計算方法、支払方法、支払時期等に関する事項を記載

退職金には保全措置を講じる必要があります。

    2. 臨時の賃金等(退職金を除く)および最低賃金に関する事項
      臨時の賃金等とは、臨時に支払われる賃金、賞与、1ヶ月を超える期間で算定される手当て
   

3.  労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる場合は、これに関する事項

    4.  安全衛生に関する事項
    5. 職業訓練に関する事項
    6. 災害補償および儀容無害の傷病扶助に関する事項
    7. 表彰および制裁に関する事項
    8. その他、事業所の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
  POINT2 就業規則を作成したり、変更したりした場合は、労働者を代表する者の意見を聞かなくてはいけません。
   労働者を代表する者とは?
    1. 労働者の過半数で組織する労働組合がある場合は、その労働組合
    2. 労働組合がない場合などは、労働者の過半数を代表する者
      労働者の過半数を代表する者とは?  ・・ 次のいずれにも該当する者でなければなりません。
      1. 監督または管理の地位にある者ではないこと
      2. 労働者の代表を選出するということを明らかにし実施される投票、挙手等の方法によって選出されたものであること。
  POINT3 作成した就業規則は、労働者に配布したり、事業所の掲示したりすることにより労働者に周知することが必要です。
  POINT4  作成した就業規則は、所轄の労働基準監督署へ届け出なければなりません。